TPP11政府試算 農水打撃1500億円 日欧EPA 1100億円減

政府は21日、国内の農林水産物の生産額が、米国抜きの環太平洋連携協定(TPP11)

 

によって最大約1500億円減、日本と欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)によって

 

最大約1100億円減るとの試算結果を公表した。試算対象となる品目の生産額の約2%に相当し、

 

畜産物の減少額が大きい。前回のTPPの影響試算と同様、国内対策の効果によって生産量への影響

 

はゼロだとした。だが、その根拠は不明確で、試算結果が妥当なのか、慎重に見極める必要がある。

 

政府は2015年に、米国を含む12カ国でのTPPの影響試算を公表。TPP11の大筋合意

 

を受けた今回の試算も、前回同様、関税10%以上で国内生産額が10億円以上の計33品目を対象

 

とした。最終合意した日欧EPAでも、同条件の28品目を対象に試算した。

 

関税撤廃・削減による安価な輸入品の流入で国産価格が引きずられ、生産額は減少すると試算。

 

一方、政府の国内対策によって農業の競争力が高まるとして、生産量への影響はないとした。

 

価格低下に伴う需要増や輸出入の変化も、試算では考慮しなかった。

両協定合わせた生産額の減少は、単純計算で最大2600億円。だが、農水省は、TPP参加国とEUで、

 

日本市場を奪い合うことも想定されることなどから、実際の減少額はそれより小さくなると説明する。

 

TPP11では、農林水産物の生産額が約900億~1500億円減ると試算。前回

 

(約1300億~2100億円減)から約3割縮小した。牛肉で最大約399億円減、

 

豚肉で同248億円減など、畜産物の減額が目立つ。トマトや鶏肉、でんぷんなど16品目は、

 

米国以外からの輸入増が見込めないなどとして、影響は緩和されるとした。

 

日欧EPAでは生産額が約600億~1100億円減ると算出。生産額の減少は、

 

大幅に自由化するチーズなど牛乳・乳製品で最大約185億円に上る。牛肉、豚肉も合わせた

 

畜産3品目では最大609億円に上り、農産物全体(同668億円)の約9割を占める。

 

両協定とも食料自給率(カロリーベースで38%)は変わらないとした。

 

日本経済全体への影響では、国内総生産(GDP)の押し上げ効果がTPP11は約1・5%

 

(8兆円)で、前回の約2・6%から低下。日欧EPAは約1%(5兆円)と試算している。

 

 

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