国連が小農宣言採択 協同組合への支援明記 世界は再評価

米国で開かれている国連総会第3委員会は日本時間の20日未明

 

 

「小農と農村で働く人びとの権利に関する国連宣言(小農の権利宣言)」

 

 

を賛成119の多数で採択した。

 

 

家族経営など小規模の農家(小農)の価値と権利を明記し、加盟国に対して小農の評価や財源確保

 

 

投資などを促した。その中で、食料の安定生産に向けた種子の確保や、協同組合への支援なども呼び掛けた。

 

 

12月の国連総会で決議されることが確実で、小農の価値を再評価する潮流が加速する見通しだ。

 

 

 

採択は棄権49、反対7。発展途上国を中心に賛同が圧倒的多数だった一方、米国や英国

 

 

オーストラリア、ニュージーランドなどが反対。日本は棄権した。

 

 

 

宣言は農家だけでなく、漁業や林業など農村で暮らすあらゆる人を対象にした。

 

 

食料生産や地域における小農の価値や役割を明記し、「食の主権」確保や生物多様性への貢献を評価。

 

 

その上で、女性差別の撤廃、種子の安定的な提供への措置や、農作業安全、教育などの権利を

 

 

加盟国が確保することを明記した。協同組合を支援するための適切な措置も求めた。

 

 

宣言はボリビアが中心となって提案し、来年の「家族農業の10年」を見据えた。

 

 

小農の権利を守ることは、都市住民の生活や権利につながるとしている。

 

 

日本が棄権した理由について外務省は「農村の人々の権利は既存の仕組みの活用によって保護される。

 

 

固有の権利の存在があるかについては、国際社会での議論が未成熟」(人権人道課)と説明する。

 

 

国連は今秋、全加盟国が投票権を持つ六つの委員会を開催。12月には各委員会で可決された提案を総会で決議する。

 

 

小農の権利宣言は、9月にジュネーブで開かれた一部加盟国による国連人権理事会で採択されていたが、総会では初となる。

 

 

 

家族農業など一貫して小農の価値を再評価してきた国連が、ようやく統括し宣言を採択した意義は非常に大きい。

 

 

小農を守り、権利と価値を認めることが世界的な潮流となっている証しだ。

 

 

小農を重んじる動きはさらに強まる。一方で日本は規模拡大ばかりを重視し

 

 

農水省は宣言と逆の政策を進める。同省は地域を支える家族経営農家を再評価し

 

 

国連の宣言を真摯(しんし)に見つめる必要がある。

 

 

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