PDCAサイクル(ピーディーシーエーサイクル)の意味、定義
第二次世界大戦後、アメリカの産業が工業製品の品質向上を目指し、様々な品質管理の手法を試行錯誤しながら構築していきました。その一つがエドワーズ・デミングらが考案したPDCAサイクルです。PDCAサイクルという名称は、サイクルを構成する次の4ステップの頭文字を取ったものです。

計画(Plan)→実行(Do)→評価(Check)→改善(Action) ⇒ PDCA
PDCAサイクルとは、品質向上という目標達成のために考案された管理手法の一つです。計画(plan)、実行(do)、評価(check)、改善(Action)というプロセスを順に実施します。最後のActionでは評価(check)の結果から、改善を検討し実施します。このサイクルをを繰り返すことによって、目標達成のよりよいをマネジメントを行います。

当初は、生産現場における品質向上のために開発されましたが、その汎用性が評価され、今は経営はもちろん日常生活も含めて、様々な目標達成の場面で使われるようになってきています。

PDCAサイクルの各パートについて
PDCAサイクルは、目標達成のための枠組みです。最も有名な枠組みあることは間違いありませんが、それでもやはり所詮、枠組みでしかありません。あなた自身が、このPDCAの説明を元に応用し、目標達成のためにやるべきことを、整理して臨めばOKです。
①Plan(計画)
まずは優先的案テーマを選び、原因を確認した上で解決のための計画を作成します。
②Do(実行)
計画に沿って業務を行います。
③Check(評価)
作業が計画に添って進行しているかを確認します。
④Action(改善)
作業が計画と差が出た部分があった場合、理由を調べ、行動もしくは計画を改善します。アクションは、「実行」もしくは「計画」について行動を起こすという意味です。

PDCAサイクルで、失敗しないための設計・実施のチェックポイント

PDCAサイクルをうまく実行するためには、まずは失敗しないように「Plan(計画)」をしっかりと設計することです。ここで間違ったことを計画すれば、どんなによい行動をとっても意味がありません。また、「Do(実行)」以降の段階を実施するにあたり最低限守るべきことがあります。

計画の重要ポイントは以下の記事で掘り下げて説明してますのでぜひこちらもご覧ください。

(1)Plan(計画)→35のチェックポイント

PDCAサイクルをうまく実行するために最も重要なのは、Plan(計画)の段階です。ここがきちんとできあがっていないと全てダメになります。ですので、このPlanの段階だけは、以下のとおり6つのステップに分けて検討したほうが賢明です。時系列でステップを並べています。それぞれのチェックポイントを確認するようにしましょう。


1. まず何について取り上げるのか、その内容や範囲は明確ですか?
2. 本当に取り組む必要性はありますか?
3. 本当に皆が求めているのでしょうか?
4. 取組むうえでの制約条件はありますか(やること、期限、予算など)?


1. 現状を正確に把握しましたか。
2. 関係各所の要望・意見・希望をリストアップしましたか? 関係者から後で文句を言われることはありませんか。


1. 原因を正確に特定しましょう。一つとは限りません。
2. いくつかの原因と現状の結果が見えたら、その因果関係を明らかにしましょう
3. 原因と結果の関係は、ロジカルであなた以外にも納得できるものでしょうか


1. 解決策は2つ以上用意できますか
2. 解決策に、期限は明示されていますか?
3. 解決策に、何を達成するかが明示されていますか?
4. 解決策に、どのレベルのことを達成するか明示されていますか?
5. 解決策ゴールは、無謀すぎませんか
6. 解決策のゴールは、簡単すぎませんか
7. 達成するためのに必要な段階(ステップ)は明確ですか?
8. 達成するため各ステップで、やるべきことのリスト化はできていますか。漏れはありませんか?
9. 関係各所の根回し、事前の確認はできていますか?
10. 解決のために必要なリソース(金、人、モノ、情報、時間)は確保可能ですか?
11. 解決策は2つ以上用意していまか? →必ず複数案を作りましょう

1. 選択肢を検討する上で優先順位(重要性と緊急性)はわかっていますか?
2. 各解決案の論理性(納得できるか)は確認しましたか?
3. 各解決案の有効性(成果に結びつくか)は確認しましたか?
4. 各解決案の実行可能性は確認しましたか?
5. 最終目標と中間目標などを数値化した指標(KPIといいます)を、必要なだけ設定してありますか?
6. 状況変化への対処方法をよそうできる範囲で想定してますか?
7. 失敗したときの最悪のリスクを考えましたか?
8. 失敗したときの撤退、打ち切りの条件を決めましたか?


1. 全員が参画して決めるように配慮しましたか?
2. 全員で解決案をチェックしましたか?
3. 目標、指標必要性を全員が理解できるようにしましたか?
4. 全員が当事者意識を持てるようにするにしましたか(上司の押し付けはダメ)?
5. 全員の合意はできなくとも、理解をしてもらう努力はしましたか?
6. 全員の合意はできなくとも、前に進めていく決断はできますか(全員の価値観一致は一般的に困難)?
7. シンボル・標語の製作、ポスターなど告知や盛り上げの工夫は検討しましたか?

(2)Do(実行)→3つのチェックポイント
計画することも重要ですが、実行することが最も大切です。アクションまで一巡したら、次は継続し習慣化することを目指しましょう!
1. リーダー(責任者)自ら、常にメンバーと報連相を徹底するようしていますか?
2. メンバーが情報を共有できる体制ができていますか?
3. メンバーが実行する事柄は、きちんと個々のメンバーごとにスケジューリングされていますか?

(3)Check(評価)→4つのチェックポイント
評価は、間違いなく情報を取得しメンバー全員で共有しましょう。
1. 適切なタイミングで、チェックの日程をあらかじめ設定していますか?
2. 結果についての判断基準をメンバー全員が理解できるようになっていますか?
3. あらかじめ定めた指標と現実との差を全員で共有できますか?
4. 定期的に記録し保管するしくみは作ってありますか?

(4)Action(改善)→3つのチェックポイント
1. やるべきことや指標が多い場合は、重要度・緊急度が高いものから手を付けるようにしましたか?
2. 評価結果について対策を検討すべき日を最初に決めておきましたか?
3. 評価結果について次のいずれかの判断をくだしましたか?

 

順調な場合→計画はいじらずに、そのままDoを継続する
順調ではない場合
軽度の不調
→「Plan」の「解決案作成ステップ」へ戻って再検討

中程度の不調
→「Plan」の「原因分析ステップまたは現状調査ステップ」へ戻って再検討

重度の不調
→撤退・中止の検討
個々に書いたように、アクションからプランに戻ればよいのではありません。プランのどこの部分に戻るのかをハッキリさせて戻りましょう。また、薄進めるリスクが大きいときは中止する勇気も持ってください。

 

PDCAサイクルを成功させるための心構え、マインドセットのポイントを述べておきます。

まずは実行してみる

綿密な計画を立てる(Plan)ことよりも、行動(Do)することの方が重要です。行動しなければ何も始まりません。とにかくPDCAサイクルに慣れればいいや、ぐらいで始めましょう。

決してあきらめない

無理をするとだめです。頑張らないことです。諦めなければいつか目標は達成できます。

最初の3週間が大切

21日間、続いた行動は、習慣化される可能性が高いといわれています。PDCAサイクルの初期3週間は、このことを全員で意識し声を掛け合うとよいでしょう。

フィードバックを取り入れる

同じプロジェクトのメンバーなどと、互いに率直な意見交換を行いましょう

個人差に配慮する

万能な「PDCAサイクル」ですが、個々の性格や立場、状況によって、重点を置くべきポイントは変わります。計画が得意だが実行できない人、実行はするがCHECK(評価)はできない人など、いろいろいます。リーダーはこうしたことにも配慮してみてください。

KPIを利用したPDCAサイクルの実施方法

こちらではKPIを活用したPDCAサイクルの設計について述べます。KPIについては、こちらをご覧ください。⇒ [KPIの意味とは?]
1. Plan(計画)
→計画時にKPIを設定しておきます。
2. Do(実行)
→実行時にKPIを常に意識するようにします。
3. Check(評価)
→KPIをの確認をするタイミングをあらかじめ決めておきます。内容に応じて、毎日、毎週、毎月など。
4. Action(改善)
→KPIと現状の差について、よい場合も悪い場合も原因を考えます。KSF(成功要因)についての誤解があれば、それをKPIに反映させます。